価格が嬉しく試作向きカセット金型は、多様な型構造に対応可能
Ⅱプレート・Ⅲプレート兼用構造のため、ホットランナー以外の、ピンゲート・サイドゲート・サブマリンゲートが可能です。標準モールドベースの金型はピンゲートでは固定側は3枚プレート構造となるため、購入価格も加工価格も共に上昇しますが、カセット金型ではマザーベースにⅡプレート・Ⅲプレート兼用構造が組み込まれているため、ピンゲート用ランナー加工と二次スプルー加工だけで終わるため、カセット金型では加工費用も殆ど変わらず価格競争力にも優れています。そのため、本格量産時と同一方式で製品評価が可能です。
3種類の突き出し方式が選択可能
丸・角エジェクタピン・エジェクタスリーブピン・ストリッパーの3タイプの突き出し方式が選べます。
5種類のおも型材種が選択可能
製品部の型板材質は、S55C・HPM1・PLAST30・PLAST30B(鏡面用)・AAS(アルミ合金)の5種類から選択可能ですが、お客様の生産予定数をお伺した上でタマチ製作所が決めさせて戴きます。
製品部のインサート駒を、高硬度材質で製作することによって、スーパーエンプラの大量生産にも対応可能です。
手のひらサイズの成形にピッタリ
金型加工は、樹脂が流れるランナー部・製品部・エジェクタプレートのみで、短納期・低価格ですが、超精密部品にも対応可能です。
ゲート方式に制限されません、ピンゲート・サイドゲート・サブマリンゲートが可能です、そのため、本格量産を想定したゲート方式での試作成形と製品評価が可能です。
製品寸法は、アンダーカットの無い形状で、幅80mm*長さ100mm*高さ60mm程度が設計・製作の最大限度です。
外側アンダーカット処理は、生産量によって、置き駒、又は、アンギュラピンによるスライドコアの2方式。内側アンダーカット処理は、傾斜ピン、又は、カセット型の一部改造によって、内スライド構造も可能です。
成形可能な樹脂は、成形機のシリンダー温度の上限によって限定されますが、カセット金型では制限されません。
異なる部品のファミリー成形、単独成形、量産向けの多数個取り成形も可能です。
カセット型では出来ない事
固定側アンダーカットのスライド処理は出来ません。
カセット金型事例
夜釣りでシーバスを狙うルアー用金型
透明ABS樹脂の成形型で左右1set取り。
魚が沢山釣れれば人気が出て大量生産になる可能性も有るが、販売してみないと判らないとの事で、現状は金型に掛けるイニシャルコストを抑えて、その分アイテムを増やしたいとの希望でカセット型の採用となりました。 下のシーバスルアー大は、カセット型用としては最大サイズで入子は不可能のため、金型としては初めてとなる、カセット金型本体の材質を鏡面用PLAST30Bの採用で直彫りで、透明樹脂のため固定側、可動側共に、大・中・小・三型全て鏡面仕上としました。 ルアーのお腹中央部からの1点サイドゲートですが、Moldflow流動解析の解析結果から、ヒケの生じやすい箇所にはヒケ対策用に肉抜きを追加し、充填バランス的には同時充填位置へゲートを設定しているため、必要以上に大きな圧力を掛けずに綺麗な成形品が取れています。 |
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食品包装用インクジェットプリンターの少量生産部品です
2,000台の限定生産の後は、消耗品の補修としての需要が有る部品をカセット型で製作しました。成形樹脂は、ポリアセタール樹脂と、ポリカーボネイト樹脂の2種類です。 |
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タマチ所有の入子組替試作専用カセット型| 簡易金型
現在はダミー駒が入っていますが、製品サイズに合わせて、最適な試作用カセット型を選定します。 こちらのカセット型は既に駒サイズに合わせてポケット加工、スライドその他の加工が完了しているため、加工済のサイズに合わせて製品部の駒を製作するため、低価格、短納期です。 製品部の駒材質を加工が容易なアルミ合金YH75又は、A7075の採用での簡易金型も可能です。 |
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マザーベースへのセッティング
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カセット型のマザーベースの写真です。 カセット型は成形機の操作側から横スライドで挿入します。 |
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固定側カセットの挿入状態です。 ピンゲート1個取り金型です。 |
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固定側挿入完了です。 | |
可動側の挿入です。 | |
固定側と可動側の挿入完了です。 可動側は、スリーブ突き出しです。 |